妖怪が出るカフェでも…

妖怪が出るカフェでも…

そこに到着して車のドアを開けると、四季を問わず冷たい風が吹き込んできた。まだ夢の中にいるような状態で、風の音に誘われて歩き出し、目の前に広がる江陵と日本海の絶景は、今でも時々昨日のように思い浮かぶことがある。しかし、今では苦しかった車酔いや感激した景色はトンネルと共に人生の後ろに閉じ込められてしまった。人生はそんなことの繰り返しだ。