漢江と癒し

昔、パリに行った時のことだった。✨

ルーヴル美術館の人混みに疲れて、ふらっと外に出て薄暗くなった道を歩いているうちに、カルーゼル橋までたどり着いた。その時はそれがカルーゼル橋だとは知らなかったけれど、とにかくその上からセーヌ川の方をしばらく眺めていた。両岸に多くの人々が集まって川を見ながらビールを飲んでいて、それがとても良さげに見えた。声をあげれば向かい側の人が振り返るほど狭い川幅のおかげで、街灯の明かりだけで川全体がキラキラと輝いていた。🌉

そよそよと吹く風が心地よくて目を閉じると、人々のざわめきの中に色とりどりの光がぼんやりと揺れていた。隣をゼルダやスコット・フィッツジェラルドが通り過ぎたとしても全く不思議ではない、その古びた街はまるで時間が止まったようで、その周囲はまさにゴッホの絵のようだった。🎨


ソウルにも素敵な場所はたくさんあるけれど、私はいつも漢江に不満だった。大きくて味気ない川には、可愛らしさが全くなかったから。どの橋を渡るにしても、歩いて渡るには少なくとも20分は前を見て歩かなければならず、自転車でもゆっくりペダルを漕いでも10分はかかる。川沿いの八車線の高速道路のおかげで、街と川は南北のように遠く、建物の美しい灯りは川の外の土手に散らばってしまった。そんな理由で漢江の下に降りてみようと思ったこともなかった。🌆

「でも、私たちにはオリンピック公園があるじゃない。」

と言ってみたところで、パリには450以上の公園がある。さらにエッフェル塔の前のトロカデロ広場の噴水には恋人と直接座ることもできる。もちろん、男同士で座ることもできるけれど、ふざけて押し合って落ちるかもしれないからあまりお勧めはできない。(かなり高い)

でも、運動で漢江を歩くようになって「これは思っていたのとは全然違うな。」と感じるようになった。街のあちこちに隠された漢江市民公園に入るための道の向こうには、賑やかな街とは隔離された空間が存在している。ソウルの人口がすべて入っても川に押し出されないほど広い漢江公園は、それなりに風情がある。隣の人に気を遣わず友人と真剣に悩みを話すこともできるし、少し歩いて川を眺めながら簡単にビールを一杯飲むこともできる。気が向けば自転車に乗って走ってもいいくらい、漢江は広い心で多くの人々をゆったりと抱きしめている。🚴‍♂️

文明が川を伴って発展したのは偶然ではない。もちろん水を飲んだり洗ったり、農工業用水も必要だっただろうが、時には何も考えずにぼんやりと眺め、その傍を歩ける川があるというだけで、人々は大きな癒しを得たのではないだろうか?そして、

そうだ、一生懸命生きなきゃ!💪

と言いながら蒸気機関や飛行機、iPhoneを作り出した。もちろんそう決心して路上の自転車を盗んだ人もいるだろうけれど…

それはそれとして、今日は天気もいいし、一度漢江に出かけてみようかな?☀️


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