映画じゃなくて、ドラマ『괴물』のことさ

最近観てるドラマある?『괴물』観た?まだなら羨ましいなぁ。ドラマ観ないって?ちょっとこっち来て、僕の話聞いてみて。

まずは演技について。シン・ハギュンは言わずもがな、他のキャストも鳥肌が立つほど素晴らしいんだ。ちょっと離れて見ると「こんなキャラクターが存在するのか?」って思うけど、一旦彼らの演技に引き込まれると、理論的な思考はどこかに消えてしまうんだよ。そんなのは教え込まれて解決するものじゃないんだよね?でも、それが重要なわけじゃないんだ。

このドラマでは、人々が微笑むシーンがよく出てくるんだ。でも、どんな状況でもその笑顔が心に引っかかって、気になって、心地悪くなる。個人的にはこの部分がすごくゾクゾクするほど気に入ったんだ。なんでこの人が笑ってるのか分かってるのに分からないのがスリリングなんだよね。

普通、こういうミステリー推理ドラマを観る時ってどうする?そうだよね、予測するよね。まるで自分が刑事にでもなったかのように。みんなそうするんだよ。頭のいい人も、考えてるのか分からない人もみんなそうしながら観るんだ。そうやって観るから、構成に少しでも論理が足りないとすぐに「それってあり得る?」って言われちゃうんだ。そんな声を聞きたくなくて因果関係に忠実にすると、今度は「その人が犯人だって分かってたよ。」って言われる。簡単じゃないよね。でも、『괴물』は第1話から第16話までのシーズン全体を通して予測が難しくて、論理的な飛躍もほとんどないしっかりしたストーリー構造を保ってるんだ。作家は偏執症じゃないかって思うほど、撒いた伏線を全部回収するんだ。残された伏線にストレスを感じる君のような人はカタルシスを感じられるよ。

実はスリラーで何より重要なのは音楽なんだ。セリフなしで表情だけで緊張感を高めたり、暗い場所を危険に満ちた感じで覗いたりするシーンが結構あるからね。その時は音楽が半分以上の役割を果たしてる。このドラマの音楽監督であるハ・グニョンは適切なB.G.Mを効果的に配置する才能があるんだ。個人的にはチェ・ベクホさんの『The night』はBIBIの『Timeless』と共に重厚な映像の裏でドラマの雰囲気を担った隠れた武器だったと思う。

『ユージュアル・サスペクツ』観たことある?すごく古い映画だけど。そう、「足の悪い男が犯人だ!」ってやつ。このドラマにはその映画のオマージュに似たシーンがあるんだ。個人的にはそれがオマージュかパロディかちょっと行き過ぎだと思ったけど。確かに劇的ではあるけど、「何だこれ、ありえない!」って思ったんだ。ネタバレになるかもしれないからこれ以上はやめておくね。これは別の話だけど、ドラマを観てる間にシン・ハギュンの笑顔が夢に二度も出てきたんだ。もっと面白いのは、その時にパク・ヘギョンも出てきたんだ。あの『Rain』を歌った歌手。二人の笑顔が似てない?個人的にはパク・ヘギョンがもう少し笑ってなかったら、すごくファンになってたかもしれない。いやディスってるわけじゃなくて、ただの好みなんだ。

とにかく、シーズンの第1話だけでも観れば最後まで突っ走りたくなるよ。そうじゃないって?じゃあ1話だけ観てみて。


Comments

No comments yet. Why don’t you start the discussion?

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *